―My lou〜尊い命―8
季夜は手術後どんどん回復していった。
そして今日は退院して初めてのデートだ。
待ち合わせは駅だったので私は時間より少し早めに行くことにした。
「あら?」
すでにそこには季夜がいた。
『早かったね千歳。』
「季夜の方が早いよ。折角先に着いてようって思ったのになぁ。」
『まぁまぁ、早速だけど遊びに行こうよ?』
「そうね。」
季夜はこの日をずっと楽しみにしていた。ベッドの上で苦しんでいた時も今日の事を夢見ていた。
手を繋いだ・・・季夜は生きている・・・今ここに温もりを感じる。ただそれだけが幸せ。
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