-抹殺屋-
回想-2
人なんか信用できるわけない。友達なんていらない。どうせ自分以外の人間なんて皆他人なのよ。もう無駄…私は元には戻らない。あれは8歳の誕生日だった。
『お母さん…お父さん、今日は華都梨のお誕生日だから、早く帰ってきてくれるよね?』
「そうだったわね。じゃあケーキ買ってできるだけ早く帰ってくるわね。」
『本当に?』
「本当よ。じゃあ、良い子にしてるのよ?」
『うん。』
親は二人とも共働きで忙しい人だった。父は大会社の社長、母はインテリア専門店を経営していた。だからあの言葉がすごく嬉しかった。
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