"ADDICTED TO YOU"
次の日は地球が滅亡しない限り来るわけで…だけどすごく嫌で…。
明日気持ちを伝えるとゆうきが言ってたことが気になり過ぎて眠れなかった。
隣の家なのに…いつもなら簡単に入れるのに…詳しく話を聞きたかったけど、また取り乱しそうで嫌だった。
叶うはず無いのに…。
わかってるのに、もしかしたら…なんて感情が頭の中でちらつくから絶対だなんて確信は出来なかった。
翌日…
僕は学校に行くのが嫌だった。ゆうきにも会いたくないし、高橋にももちろん会いたくなかったから仮病を使ってサボろうとしていた。
しかし、いつもの様にゆうきが階段を上がって来た。
「幸平…起きて。遅刻する。」
「…。」
「…ねぇ、学校行こうよ。」
「今日は…行かない。」
「何で?」
「…あのさぁ…」
そう言って僕は布団からガバッと出た。
「もう、来ないで…。」
「え?」
「もう、起こしに来なくて良い。」
「…何でそんなこと…」
「無神経なんだよ、ゆうきは!!」
「…何よ!!幸平が起きないから起こしに来てるんじゃない!!」
「…違う。」
「は?」
「僕は…」
「何?」
「僕は…ゆうきのことが…好きなんだ…」
「え…?」
「だから…もう来ないで…。」
突然の出来事にキョトンとしたゆうき。
「ごめん、幸平…意味がわかんない。」
「何でだよ…」
「私を好きなのともう来ないでって何の繋がりかあるの…?」
「馬鹿じゃない…?」
「何で…?私、馬鹿じゃない!!」
「馬鹿じゃん…自分で昨日、高橋が好きとか言ったくせに朝になったらまた僕を起こしにくるなんておかしいでしょ、普通!!僕のこと何だと思ってるんだよ!!」
「ごめん…。」
「ごめんとかで済む問題じゃないでしょ。人の気持ち考えろよ。僕だって男だってこと、わかってるのかよ!!」
「ごめんなさい…。」
「好きって言ったこと、忘れて…。それから…早く行かないと遅刻するよ。」
「うん…。」
「早く行けって。」
「幸平も行こうよ…。」
「だから行かないって言ったろ?早く行って、高橋に気持ち伝えてこいよ!!」
「幸平が行かないなら私も行かない…。」
「は?」
「…私…、幸平も好き。」
「何言ってんの?高橋は?」
「わからないよ…だってどっちも好き。昨日、言おうとしたのに幸平帰っちゃうから言えなかったんだもん!!」
本当にゆうきは馬鹿だ…。何考えてるのかわからない。
「ねぇ…どうしたら良い?」
「…決めるのはゆうきだろ?僕は知らない。早く学校行けよ!!」
「だって…幸平はこんなに近くに居るのに、私のことなんて何とも思ってないみたいな態度取ってたじゃん。だから…他に好きな人、作らなきゃって…」
「泣くなよ。」
「だって…。」
話が纏まりそうになかった。仕方ないから学校行くことにした。そしてゆうきは僕があまりにも突き放すから、高橋には気持ちを伝えることをやめると言った。
一応…僕の気持ちは伝わったらしい…。
ゆうきも…僕を好きなんだとわかった…。
もっとロマンチックに伝えたかったなぁとか思ったけど、そんなの選んでたらたぶん僕の気持ちが伝わることはまだまだ先だったかもしれない…。
―continue―
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