B-Wars

エピソード1

まったくもって厄日というやつはいつ来るものかわからないもので、いくらテレビの星占いでめずらしく一位にランクされていようと、まったくもって関係ない。
大体、世の中の約十二分の一が一位になるっていうんだから、信憑性なんぞあったもんじゃない。それに、局によって結果が違うのも妖しすぎる。
とにかく、鏑木未季也にとって厄日だったその日は、テレビで気休めの一位をちょうだいして、ちょっとだけいい気分で登校した日だった。

ピピピピピピピ
それほど大きい音でもないのに、目覚まし時計の電子音は耳に響いてくる。
起きなくてはいけないと理解しつつも、体のほうがついてこない。ふとんから腕だけ伸ばして目覚ましを止めても、未季也はふとんからでられないでいた。ピピピッピピピッ
すると、続け様にもう一つの目覚ましが鳴り出す。未季也は朝に弱く、目覚まし一個で正常に起床できた試しがないため、苦肉の策として、時間差で鳴り出すように、二つの目覚ましを使用している。


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