千姫の詩

夢月夜
―13―
『さあ、もう戻ろう。』

『待って…!』

『琴姫…』

『お願い、最後に…そしたら忘れるから…全部、思い出にするから…』

『…この夢から覚めたら、今までの夢は全て忘れてしまうんだよ。それでも?』

『…いいわ。』『わかった…。』

『…』


初めてのくちづけ…

やっと本物の恋を見つけたのに…


『琴姫…君の幸せを、ずっと祈っているよ…』



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