闇家(7)
ガサガサッ
「きゃっ!!」
「うわっ何だよ!?」
ドアを開けた途端に物音がしたので、志穂は思わず声をあげ忍に抱きついてしまった。
「……っ」
「…大丈夫、鼠みたいだ。」
あんまり志穂が怖がるので、忍は志穂を優しく撫でて落ち着かせてやった。
「………ごめん、ありがと。」
志穂はそっけなくそれだけ言うと、さっと忍から離れ部屋を物色し始めた。
忍はおや、と思った。さっきまでの勢いなら、いつまでもしがみついていそうなものなのに…。
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