闇家(60)
「そんなこと…じゃあ志穂は?一体何を…」
皆はしばらくそこに立ち尽くしていた。何が起こっているのかわからず、何をするべきか、その肝心な部分が混乱してしまっていた。
[夫の肉体をもう一度……。さあ…]
〈…。〉
[…だめね、やはり女の肉体では無理なのかしら…でも、ちょうど良く男の子もいることだし…ね。]
婦人は忍、一輝、敏樹と順に視線を走らせた。
婦人と目を合わせただけでまるで生気を奪われるような冷たい感覚を覚える。
「一体…一体何をするつもりなんだ!志穂は!?無事なのか!」
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