闇家(40)
「医学で説明付けようなんて無理だと思うわ。」
「初音…じゃあお前には解るのか?」
ドアの横に立っていた初音は、ベッドに近づいてきて言った。
「…志穂は闘ってるのよ。何かが…この子を乗っ取ろうとしてるんだわ。」
「じゃあやっぱり悪霊が…?だけど…」
「おいおい、一体何の話だい?」
志穂の父親は当然ながら困惑した。そもそも洋館に行ったことすら知らされていないのだから。
「とにかくこの子をもう一度あの場所へ連れて行くのよ。」
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