闇家(32)

「いや、そうだけどさ…何て言うか、俺自身信じたくないんだよ。…わかるだろ?」
忍は一輝を見た。
「…まあな。でも原因があるなら何とかした方がいいぞ。信じてるわけじゃないけど…その、呪い、とか…さ。」
「ああ…。」
そうこうしているうちに、二人は学校手前の坂にさしかかっていた。


キーンコーン カーン…
1時間目が終わり、間の休憩時間に入った。
「桜井君、志穂は?」
「志穂どーしたのー?」
幼なじみの宿命か、やたらと質問攻めにされてしまった。もちろん本当の事は話せない、一人を除いては。

次へ
TOP