続・この恋の行方6
出発は早い方がいいと、二人は朝方の時間に家を出た。
7月の朝は心地よい涼しさで、朱美は窓を開けて流れる風を顔に受けていた。二人きりで出かけるのだ。デートとはまた違った…そう思うと、自然と顔がほころんでいた。
ずっと走りっぱなしだった利明は、9時頃になってようやくパーキングエリアに車を入れた。
「もう半分まできたよ。」
と、利明が言って横を見ると、
「寝ちゃったか。」
朱美は小さく寝息をたてていた。利明は優しくその頬に触れると、朱美を起こさないようにそっと外へ出ていった。
次へ
TOP