予知夢
-48-
夜鷹は明らかに動揺していた。
結羅姉の素顔を凝視して…

「私を知ってるの…?誰…?」
夜鷹は少し戸惑うと、まっすぐ結羅姉を見つめて言った。
「俺の名前は…慎夕…」

「慎…っ!?」結羅姉は口元を覆った。それが誰なのか。しかし安曇には心当たりがあった。
牢に捕われた時夜鷹が見せた表情…。
きっと去ってしまった誰かを想っていたんだ。
それが、結羅姉…?

「本当に慎なの…?まさかこんな所にいるなんて…」


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