予知夢
-46-
晃兄はみんなも端へ寄るように言うと、“開”ボタンへゆっくり手を伸ばした。

扉が開いていく。薄暗い空間に、光が射す。その向こうには…

晃兄がまず部屋へ一歩踏み出した。
「おや、これはこれは。随分と大きな鼠が迷い込んだものだ。」
晃兄は反射的に飛び退いて声の方を見た。
デスクに悠々と座っている会長…
「…エレベーターを動かしてもらおうか」
晃兄は会長を見据えて言った。
「なるほど、目的が読めたよ。だがそれは出来ない相談だ。」
そう言い終わるや、夜鷹が姿を現した。
拳銃を手に…

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