予知夢
-27-

「失礼します、夜鷹です。」

一度ノックをして、男はドアを開けた。

そこは、何の変哲もない書室に見えた。
ただ広々として、窓際にある大きなデスク以外には何もない。

「…なるほど、君が鴉の妹か。」
ゆったりと椅子に腰掛け、男はそう言った。
銀髪の若い紳士。
そんな印象だった。
「もっと近くに…
…ふむ、凛として美しい。君ならすぐにも使えるな。」
「では、早速準備させますか?」
「そうだな…」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!何なの?ここはどこ!?」

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