予知夢
-16-

「え?何なの??」
私が聞き返すと、結羅姉も晃兄もふいに視線を逸らす。明らかに何か隠してるんだ。
「ねえってば!」
「…いずれ話す時が来るわ。それまでは余計なことを知らない方が安曇のためなのよ。」
結羅姉は苦笑まじりにそう言った。晃兄もそれを聞きながら何度も頷く。
「そう、お前のためだよ。」
「………。」


次の日、町はさっそく復旧作業に取り掛かった。仕事勤めも学校も休み、町民のほとんどが忙しく動いている。
私はというと、たった今、嫌な夢にうなされて目を覚ました。


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