悪魔の鎮魂曲13

昼休みの屋上だった。いつもなら吹雪と一緒なのだが、彼女は何か飲物を買ってくると下へ降りていた時だった。
『ほら、言ってきなよ!』
『えぇ〜…やっぱり辞めようよお』
出入口のドアからひそひそ話す声が聞こえ、宗治は耳をそばだてた。
『何言ってんの!チャンスじゃないっほら!』
バタンッ
勢いよくドアが開き、赤面の女の子と宗治はばっちり目が合った。その後ろではちょっと太めの女の子が苦笑いで宗治に小さく手を振っている。同じクラスの安部だった。

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