悪魔の鎮魂曲
宗治はかたく目を閉じ横たわっていた。―俺は、部屋にいた。確かベッドに寝てたはずなんだ…。―しかしそれとは裏腹に、宗治の耳元ではかすかにおかしな音が響く。宗治はそれを聞くまいとまた考えを巡らせた―
時間は、午前2時を過ぎているはずだった。宗治は寝付けぬまま窓の外の月を眺めていた。ふと誰かの息づかいを感じ、寝返りをうった宗治は、それと目を合わせてしまった。そして、そのまま気を失った。薄れ逝く意識の中で、宗治はその姿を、悪魔の姿を確かに見た。悪魔は不気味にほほえみ言った
『ようこそ、永遠に覚めない地獄だよ…』
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