Knight
―9―帝都への道を言い合いながら進む二人をよそに、ハクロウ不思議な感覚を覚えていた。
後ろから迫る威圧感にたびたび振り返りながら、ハクロウはすぐそこへと迫る何者かの存在を確かに感じた。だか、何度振り向いても誰もいない、ハクロウの緊張がピークに達したとき、事態は急変した…。
晴天の空が一瞬にして怪しく曇り、空から垂直に落ちた閃光の稲妻が三人の後ろの木へと直撃した。
「か、雷か?」
閃光に視界を奪われた三人であったが、突然の事態に動揺する二人をよそに、ハクロウはただならぬ恐怖を覚えた。
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