Knight
―6―一方、シゲンはずっと黙ったまま、美しい草原に目を向けている。
「…どうかなされましたか?」
シゲンの態度に気付いたハクロウは、目の前に広がる草原に目を落としながら話しかけた。ハクロウその言葉にふと我にかえるように、シゲンはハクロウの方へ視線を向けた。
「 拾い食いでもしたんだろ。」
二人のやりとりを見ていたクレージュは、大胆にシゲンへ突っ込みをいれる。
「んなわけないやろ!」
クレージュの言葉に、反応したシゲンはいつもの態度で切り返した。クレージュはそれを確認するとさっと岩から立ち上がった。
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