Knight

―22―
「どういうことだ?」
戦う構えの姿勢のままである。緊張感が二人を包む中で、ハクロウはゆっくりと答えた。
「…敵は巨大だ…、殺されたくなければ二人とも故郷に帰った方が良い…。」
ハクロウはそういうと、くるりと裏路地に向かい歩き始めた…。
「…ハクロウ…、お前はどうするんだ…。」
去るハクロウの背中に向かって言うと、ハクロウは立ち止まって振り返りながらクレージュを見た。
「…私はあの方に忠誠を誓った身だ、…君やシゲンをこれ以上傷つけたくはない…。」
そう言うと、ハクロウは裏路地へと消えていった。

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