Knight

―11―
「…起きろ…」
黒い衣装の者はいつの間にか、倒れたハクロウの側に立っている。その言葉に反応するかのように、ハクロウはゆっくりと起き上がった。
「選ばれし七聖士が…この程度とはな…。」
黒い衣装の者は深手を負ったシゲンに向かって言い放つ…。その眼におそるべき恐怖を感じながら、シゲンはただその場に座り込むしかなかった。
黒い衣装の者は、マントを翻しながらハクロウの方へ体を向けた。
「この者…なかなか素晴らしい才能を持っているようだな…。」
黒い衣装の者はそう言うと、視線を再びシゲンへと戻した。

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