記憶
―28―
…薄茶髪の少年…(んん!?なんだぁ…?)
その少年が現れたとたん、彼等の様子が一変したので森若はあぜんとしてしまった。
「…転校生の森若君だね?」
「……あぁ。」
すると秋はニコっと笑い
「はじめまして、僕は宇佐見 秋。彼等も少し気が立ってしたんだ…ゆるしてはくれないかな…?」
そう言って手を差し出し、森若に握手を求める。
「……」
森若は黙ったまま彼と握手をした。(…小さい)
彼の手は森若よりはるかに小さかった。
(こいつ…まさか俺のようにー…。)

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