記憶
―2―
「あれが旧校舎…俺の…」
と、後ろから小走りしてくる人物の足音が聞こえた。黒いブレザーにネクタイ…走ってきたその少年はカメラとカバンを片手に、急いでいるようだった。
「あ、ちょっと。」
学ランの少年はその人物に声をかけた。

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