記憶
―13―
一時間目の授業が終わると、森若の周りにはあっという間に人だかりができた。
『部活何にするの?・どこから来たの?・彼女いる?』
ありふれた質問が飛び交う。
「俺、部活は音楽やろうと思ってんだ、昔ここでウァイオリンやってたし。」
「えっ?昔???」
一瞬、クラスメイトのざわめきが止まった。
次へ
TOP