記憶
―1―
木の葉の散る季節。とある高校に一人の少年がやって来た。
「あ、ここかぁ、俺の通っていた学校はー…。」
持っていた地図と場所を確かめてから学ランの少年は懐かしそうに校舎を眺めた。
「…それにしてもずいぶんと変わっちまったな…」
門の前にはいくつか木が植えられていて、その先には真新しい校舎……と、その横には廃れた旧校舎が立っていた。
次へ
TOP