喰らう者
―15―
夜明けの頃…コージはうなされているようだ。

「ウッ……あ、ああ…もう朝か…フーッ」
汗で服が体にまとわりつく…目が覚めてホッとしたのかため息をついた。
同時にコージは異変に気付く。

「喰らう者が……いなくなっている…」
(根拠は無いがまるで自分の中が空っぽになったようだ…ぬけがらみたいに…)
体は普通に動く…ただ頭はボーッとしている……コージはとっさに何かを確かめるようにベランダへ飛び出た。

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