喰らう者
―16―
「……」
もうすぐ朝日が顔を出すのを待ちわびているような空だ……。

ガラッ…。
突如、部屋とベランダを行き来するガラス戸が開いた……コージが振り向く。

「……」
そこにはまるで鏡でも見ているように……『俺がいた』…、しかし何故か驚かない……いや、驚けない…!

「…俺……?」
コージが言うともう一人の奴が口を開く…。

『はじめまして…私は…【コージ】です』
俺は瞬時に理解した…『喰らう者』だ!

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