暗躍の蝙蝠
―6―
見つけた空き家は街からずいぶんと離れた大きくボロボロになった屋敷だった。
彼は平気で中へ入っていく。屋敷の中は誇りまみれであちらこちらから隙間風が通り過ぎていく。入口が広く二階に上がる大きな階段が目の前に見え、天井には大きなシャンデリアがあった。
「・・・たくさんいるな・・・」
彼は階段の前に立ちあたりを見回した。
彼は何かを感じ取る・・・。
しばらく何をするわけでなくただ何かを待つように立っていた。
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