暗躍の蝙蝠

―57―
カタカタとアルバのように真似してトレインは機器を打っていく。
「諦めなさい。帰ったら遊んであげるから…。」
彼は椅子に座って悪さをするトレインをヒョイっと持ち上げ椅子から下ろした。
「少しぐらい触らせてくれてもいいじゃん!!」
トレインは顔を膨らませてご機嫌ななめになってきた。
「アルバのいじわる!!」
トレインはかまってもらえない苛立ちを真っ黒な何も反応しない水晶に怒りをぶつけた。
すると今まで全く反応が無かった水晶が薄らとひかり、ぼやけながらもスペリスらしき人物を映し出していた。


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