暗躍の蝙蝠
―40―
「あ!アデリーヌ!!」
彼は寝言を言うように彼女の名前を叫んだ。
「ここにはいない…。彼女は……。」
いいづらそうに話すアル……。
自分が意識を失っている間、彼女は法の元で罰を与えられ処分されていた。
今まで50年逢えなかったアデリーヌにアルと言う不思議な人物のお陰でようやく逢えたのに、たった数分間の出会いから突然、力あるものによって最愛の人を失ってしまった。
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