暗躍の蝙蝠
―26―そもそも私の存在を知っている人間はこの世にいないはず…。
自分の身に害を及ぼす者かも知れない。
彼女はすぐにありとあらゆる扉を閉め、彼を屋敷に閉じこめた。
「なぜ私の名前を知っている!!私を知っている人間はもう全て消えたはずなのに…なぜだ答えよ!!」
彼女は興奮しながらアルに問い詰める、さすがのアルもなにげなしに言った事に責任を感じていた。
その間アデリーヌの苛立ちは強くなっていった。
すでにもうアルの守護霊化しているスペリスは二人の間に入ることは当然出来ない。
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