Death
―9―
(なんと声をかければ・・・、思い付かない・・・)彼はどうしたらいいかわからないまま、泣き崩れた彼女の側についていた。
空は雲一つ無く、夕日で赤く染まっている。
(そろそろ・・・。)
死神は空を見上げ、ふと思い付いたように立ち上がった。
そして自分が身に付けていた黒いマントを何も言わず少女に投げ付けた。
「え・・・。!何!?」
突然の行動に彼女は驚き、全身を覆ったマントを取り去り彼を見上げた。

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