Death
―89―「最初っから死神に連れて来て貰えば楽だったのにね…。」
町のすぐ手前で降り立った三人は町にゆっくりと木陰を歩いている。
「そうだな…誰かさんが頼めばすぐにでも飛んでやったけどな…。」
…っと死神は勝ち誇ったようにアマトを見た。アマトは苛立ちを隠せずついに…
「なっ!!俺のせいなのか!!おまえがさっさと行動に移さないから歩くはめになったんだろう!!」
死神の人格がセカンドだとやたらアマトに対して突っ掛かってくる、そして負けずとアマトも反抗する。
まるで犬猿の仲とでもいいだろう・・・。
そうこして三人はもめあい、話ながらも宿を探しながら、ふらりと食堂へと足を運んだ。
「いらっしゃいませ・・・」
食堂の看板娘が三人を出迎える。
アマトはとりあえず空いている席に座り適当に注文した。
「とりあえず、ここで休憩してまた宿探すしかないな。」
並べられた食事を待つ間、しばし三人は先に配られた水を飲んでいると。
「……ここ…空いてるか…?」
っと一人若い男が三人の前に現われ、両手に持った料理をテーブルの上に置いた。
「…え!?………ああああああああ〜っ!!!」
急にアマトは立ち上がり彼に向かって指差した。
次へ
TOP