Death
―11―「名前何て言うの?」
思い出したように彼女は名前を聞く。
彼はなんのためらいもなく、
「死神」
と、答えた。
彼女は驚きを隠せなかった。男達が捜していた人物が目の前にいる。そして何よりも自分の名前を死神と言う人間も珍しい。
「ほんとうにあなたの名前、死神っていうの?」
「あぁ、俺は死神と呼ばれている。」
少女は彼の答えに満足していなかった。
「親から付けられた名前ないの!?」
少女は何が何でも死神のことを聞き出そうとするが、彼の答えは知らない、わからないばかりであいまいな答えばかりだった。
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