紅き聖剣

―2―
「コラッ!!また宿題さぼって!少しはまじめにやりなさい。」

毎日のように続く宿題の山。僕はいつものように家庭教師に怒鳴られていた。

「お兄さんもお姉さんも出来る人なのに、君は・・・」

教師は溜め息をつききながら、ペンを走らせる。

僕はいつも兄や姉に比べられていた。

兄は一流兵士として活躍し・・・。

姉は生まれつき持つ強力な魔力で王妃の守りを任されていた。

二人とも何でもでき、頭もいい。まさに完璧な人間と言ってもいいぐらいの人物だった。

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