紅き聖剣

―15―
ミズキは突然何かに気付いたのか元来た道を振り返る。
次の瞬間僕と兄は生暖かいものに触れた。

「ミ・ミズキ様?」

兄は急に倒れこんだミズキを支えあたりを見回した。
無数の矢があちらこちら無造作につき刺さっている。

「・・・二人とも・・・は・・・早く・・・・」

呼吸が乱れ息をするごとに肩が揺れる。

「おまえはここにいろよ!!誰か呼んでくるからな・・・」

ユセイは二人を残し城の門の中に入っていった。

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