闇の歌

―7―
「ただいま」

僕はいつもの様に家の扉を勢いよく開けた。
しかしいつもとは様子が違った。
部屋がばかに暗い・・・・・・
母の声がしない・・・・・・

「母さん!!」

僕はベットに横たわる母を見た。

「母さん!!ねぇ起きて!!笑ってよ!!名前よんでよぉ・・・」

母は呼んでも呼んでも返事が無かった。僕は必死に呼び続けた・・・・・
・・・・・・・・。
一人で大丈夫なんて嘘だった。
初めて孤独を知った・・・・・。
窓から見える月は横たわる母の顔を静かに照らしていた。

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