V・D
『加瀬、これやるよ。』
「え?」
彼が手渡したのはコンビニやスーパーなんかで売ってる10円チョコだった。
『あ…ほら、バレンタインだし。』
「は?男は普通あげないでしょ。バカじゃないの知也。」
『いいじゃねぇか、外国や昔の日本は男が女にやったっていうぞ。』
「あ、わかった知也私が好きなんじゃん?」
彼は真っ赤な顔をした。
『…悪いかよ。』
なんだか切ないようで愛しい。
そう小さな恋。
おわり
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