B-Wars
「いただきぃー」
そのままの勢いで、未季也の頭に突っ込んだ。しかし、衝撃など受けもせず、未季也には何の変化も感じられなかった。
「なんだ。なにもないぞ」
(が、残念ながらすでに寄生しているのだよ)
頭の中にむかつく声が響いた。
(これで君は、これからバケモノに襲われることになった。と同時に、バケモノを駆逐する使命を受けたと思ってくれ)
なんだかホステスみたいに、ご指名入りましたぁ、っぽく聞こえた。
「待て、どうやって倒せと言うんだ」
(お、以外と簡単に受け入れたな)
逃げていた奴のセリフとは思えないほど、未季也はあっさりと受け入れた。というか、あきらめが早かっただけだろう。
「目の前で見たからな」
(いとこなんだって)「そうだ」
(お悔やみ申します)「いえいえ、生前は光矢の方こそ、って、おい!」
(いや、こんな別れはもう慣れちまってんだが、身内同士で受け渡しってのは初めてだったんで、なんて言えばいいかな)
「おまえ。実はいい奴だったのか?」
(正義の使者だと言うておろう!)
「どこが?災厄の使者の間違いだろ」
(ちっ、ともかく説明してやる)
その時、未季也は耳鳴りと頭痛を感じた。
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