小さな気持ち…11

店をでて少し歩いた。
茜の家の前で「ごめんな俺謝る事しかできない。」と言うと
「ううん、一緒にいてくれる時間があるだけでいい。」と言い微笑んだ。
キスを交わし俺は家へと急いだ。
「ただいま。」「おかえり、遅かったね。」
「失敗しちゃって残業してた。」「そっか、おつかれさま。」といい微笑んだ。
俺はひとみの笑顔と茜の笑顔をくらべていた。
胸が痛かった。でも、俺の選んだ道だから後悔はなかった。
今度はいつ茜に会えるだろう。
今の俺の中にはひとみはいなかった。
「あなた、どうしたの?」
「ん、何でもないよ。」「…。」

12へ
TOP