続・この恋の行方12

目的の旅館に着いたのは、まだ正午になる30分前だった。
それから旅館の周辺を二人で歩いて…部屋に落ち着いたのは夕方が近くなった頃だった。
二人は落ち着いた雰囲気の一室に通された。
「お荷物はあちらに置いてございますので。ごゆっくりどうぞ。」
仲居が部屋から出て行くと、朱美は和室の窓側に、利明は座布団に腰を下ろした。
「お茶飲む?」
「ん〜。何か汗かいちゃった。ここって意外と涼しいけどやっぱ夏は夏だね。」
朱美は大きく背伸びした。
「じゃあ風呂?」
「うん!行こっ」

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