続・この恋の行方10
「…大丈夫でしたか?」
利明は頭をかいて言った。
「ええ、本当にありがとうございます!助かりましたわ。…それに」
「え?」
「一瞬、夫が帰ってきたのかと…」
「はあ、似てるんですか?」
「近くで見るとやっぱり別人ですけど、遠目には。それに私、本当の名前も智子なんですよ。」
そう言って、智子は笑った。
「しまった。」
ややあって、利明はすっかり智子と打ち解け、あげくその息子とも遊んでしまっていた。
「(朱美待ってるかな…)」
利明は足早に車へと向かった。
次へ
TOP