悪魔の鎮魂曲20

これからどうなってしまうのか、宗治には解るはずもなかった。
ただただ下へ落ちていき、それは永遠に続いていくかのように宗治から全てを奪い去っていった…感覚…意識…記憶…魂の全てを…


「おはよう!」
朝の校門で、知らない女の子から初めて挨拶をされた。女の子の方も何か意味があって挨拶したのではない。ただ意識の奥に漂う気持ちがそうさせたらしかった。
「…おはよう」
二人は何とはなく一緒に校舎へと入っていく。恥ずかしそうにはにかみながら…。

悪魔からの贈り物が静かに紐解いていく…

END

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