喰らう者
―9―
と、同時に喰らう者が声を上げる。
「素晴らしい…なんたる美味！」
コージの手の力が抜け、男達は階段の上へ走って行く。
「あ…コージ君、早くしないと午後の授業に遅れるよ」
来たのはキョウコだ…。
「ああ、今行くよ」
だが俺はそれどころではなかった…強い脱力感だ…心臓が激しく鼓動する…
「こんなにおいしい感情は初めてですよ！力がみなぎるようです！！」
喰らう者は高笑いをする…キョウコは気付かない、だが俺の中には響わたる
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