暗躍の蝙蝠

―17―
「スペリス…わかっただろう…彼女を追いかけても無駄ということが…」
ほおづえをつきながらカップの中に砂糖を入れグルグルと掻き混ぜていると、スペリスが急に机の上に書類を叩き付けた。
「うぁ…スペリス!コーヒーがこぼれるじゃないか…」
「アル様!!それどころの問題じゃありません!!アデリーヌに会わせて下さい!!会って話をしたい…彼女がなぜこんなことになったか知りたいんです。」


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