暗躍の蝙蝠
―14―
…スペリスには彼女が今現在、どんな状況になっているかわからない。ましてや彼が一言、面倒なこと言ったために彼女に会いたいという気持ちが次から次へあふれ出てくる。
しかしスペリスの思いと逆に、彼は彼女のことを諦めるように説得する。
意見がすれ違う中重たい空気が二人を包む、時間を刻む時計の針が空しくカチカチと心に響いていた。
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